アニメシリーズのサントラ事情映像や物語が多くの人々を魅了してきた「スター・ウォーズ」シリーズですが、「音楽」というのも高い評価を得ている部分。
ジョン・ウィリアムズが作曲した名曲の数々は高い人気を誇り、現在でもCD販売や配信が盛んに行われ、テレビ番組でBGMとして採用されるシーンも少なくありません。
…なのですが、「スター・ウォーズ」の映像作品は全てジョン・ウィリアムズが作曲しているわけではありません。
スピンオフ映像作品の楽曲は原則として異なる作曲家が担当。
実写作品に関してはサウンドトラックが全て発売されています。
↑「イウォーク・アドベンチャー」もアメリカではレコードが発売。海賊盤CDもそれなりの数出回ったらしい。
↑ディズニープラスで配信中です。バカにするなら観てからにしろ。(バカにするなとは言ってない)
しかしながら、「スター・ウォーズ」の映像作品は実写のみではありませんよね?
そう、「アニメシリーズ」です。
今回はそんなアニメシリーズのサントラ事情を紹介していきたいと思います。
発売中のアニメサントラ
まずは栄光の始まり、劇場版「クローン・ウォーズ」‼︎
「アナキン・スカイウォーカーのパダワン」という視聴者の10割の理解力を超越した存在を生み出した怪作ですが、今や彼女もシリーズを代表するキャラクターの一画。世の中何があるか分かりません。
映画公開に併せて発売されたサウンドトラックには1時間8分、32曲を収録。
お馴染みのオープニングやアソーカのテーマ曲、クリストフシス戦といったジョン・ウィリアムズに負けて劣らぬ名曲、テスの崖で突然流れ出すロックのような迷曲など、シリーズ初期ならではの味わい深い楽曲ほぼ全てを網羅している名盤!
…なのですが、なぜか楽曲の順番がグチャグチャ。劇中の流れで聴くためには自分でプレイリストを整備する必要があります。
↑おそらくこれで合ってるはず。ご参考までに。
コチラのサウンドトラックなのですが、ディズニーからの再販は行われていません。
amazonではCDを4000円強で購入可能、iTunesでは現在も配信が継続されており、2546円で購入可能です。
サブスクにもあったりするらしい?
ディズニープラス版のサウンドトラックも配信されています。
コチラはサブスク等で日本でのディズニープラスローンチ前から聴くことが出来ましたね。
円盤文化が死滅していない日本でのみCDも発売されましたが、以降の展開に繋がっていないことから結果は察しが付きます。(私も買ってない)
そもそもアニメシリーズのファン層って音楽はサブスクで聞く人間だと思うんですよね。CDを売り込みたいなら「『マンダロリアン』ミュージックセレクション」みたいな名曲選の方が良かったと思います。
4部作毎にそれぞれサウンドトラックを発売してくれたのはありがたいのですが、収録時間はそれぞれ40分程度。劇中の楽曲を網羅しているとは言い難い…
特に最終回に関してはベイダー卿のシーンやエンドクレジットが未収録。この辺の楽曲はしっかり聞きたかったという方も多いのではないでしょうか?
↑バッド・バッチのテーマ曲だけなぜかバラ売り。CDにはまとめて収録されていますが、一体なぜ…?
「バッド・バッチ」もサウンドトラックが配信されています。前半8話と後半8話の2本が発売されていますが、正直人気無さそう…
「ビジョンズ」に関しては(おそらく)全ての楽曲が漏れ無く配信されています。
各話を異なるスタジオ、作曲家が担当している関係か全てバラ売り、おかげさまで揃えようとすると素敵なお値段となってしまいました。
収録内容もそれぞれ特徴的。
↑「村の花嫁」のサントラは神。マギナ立ち昇る。
「村の花嫁」や「九人目のジェダイ」なんかはほぼ全編通して音楽が流れている作品。
そのためサントラもアニメ1本分に近いボリュームとなっており、お値段以上の満足感。(決してぼったくり価格というわけではありませんが)
「タトゥイーン・ラプソディ」は劇中の楽曲はもちろん、劇中歌のインストゥルメンタル版も収録という嬉しい内容。
(あの作品の監督絶対ボバ好きだし、ドラマにトラウマ植え付けられてそうだな…)
この辺のサントラはある程度のボリュームもあって良いんですよ。問題はコイツらです。
「The Duel」
4曲11分で1000円
とはいえそれぞれの曲がかなり印象的ですし、まあ良しとしましょう。
「The Elder」
6分1000円です。なかなか凄いと思います。
CDなら納得ですが、これ配信ですからね?
「ビジョンズ」の中でも一番好きな作品だから買いましたが、それでもちょっと損した気分です。
まあ劇中楽曲全部入ってる(はず)から許しますけど。
「ビジョンズ」は気に入ったタイトルを嗜むスタイルの作品ですから、好きなエピソードのサントラを選んで購入すると良いと思います。
以上が「日本国内で」購入可能なアニメシリーズのサウンドトラックとなります。
「日本国内で」…
そう、アメリカならこれがもう少し増えます。
「クローン・ウォーズ」TVシリーズのシーズン1〜6のサウンドトラック‼︎
曲名の時点で唆られる‼︎
私デス・ウォッチのテーマ曲大好きなんですよね。「マンダロリアン」でもボ=カターンとの決戦で流して欲しいと思ってるくらいには好きです。まあプレ・ヴィズラのテーマみたいな側面もあるので無いと思いますが。
アソーカの最終章やモール関連など、印象的なエピソードから収録多数。
↑エイプリルフール企画で本当に制作して欲しい。1日だけ映像差し替えとかどうですか?
物理媒体で揃えないと死んでしまう病を患っている方のためにレコード盤も販売されています。なぜCDをすっ飛ばしてレコードなのか…
レコードは普通に輸入盤の購入が可能です。ただしデジタル版よりも収録内容が減っている点には注意。
「反乱者たち」もシーズン1、シーズン2のサウンドトラックがそれぞれ配信されています。
シーズン3以降が発売されていないのはそういう事でしょう。むしろ作品としては後半の方が人気高いはずだし。
これらは2010年代中頃にアメリカで配信開始されたモノですが、最近はディズニープラス作品や「ローグ・ワン」完全版サントラ、ゲーム発売から数年遅れの「バトルフロント」サントラなど、枝葉まで全て国内発売されているんですよ。
現在の日本の担当者は日本限定でCD発売を試みたりするような方(もう変わってる可能性もありますが)ですし、当時の担当者が色々とアレだったのではないかと疑ってしまう…
(日本公式アンチは少なくないので同意は得られないかもしれませんが、ディズニーブランド全体を通して日本公式の動きはここ数年で急速に改善してると思いますよ。少なくとも2010年代半ばは今よりも悪かった。)
旬を過ぎてしまったタイトルが今さら発売されるとも思えませんから、コレらについては残念、としか…
(実際は海外サイトのアカウント作ってクレジットカード番号ポチポチすれば何とかなるとかならないとか…)
以上で「購入出来る」アニメシリーズのサントラは以上となります。
そう、「購入出来る」モノは。
実は作曲者本人が無料公開
もちろん、「スター・ウォーズ」も例外ではない!
なんと「クローン・ウォーズ」だけでこんなにあります。
全部聞くと3時間半くらいになります。
もう一度言います。
3時間半あります
「クローン・ウォーズ」だけでコレです。他も合わせるともっとあります。
私の調査に誤りが無ければ
- 劇場版未公開シーン(ランコア戦)
- マレボランス襲来(プロ・クーン回)
- 消えたドロイド(R3登場回)
- 型破りなジェダイ(ジャー・ジャーonローディア)
- 闇のマント(ルミナーラVSヴェントレス)
- 囚人ドゥークー(ホンドー初登場)
- 内なる敵(劇場版前日譚)
- ジェダイの遭難(アイラ・セキュラ回)
- ライロスの罪無き人々(ワクサー&ボイル回)
- 人質(キャド・ベイン初登場)
- ホロクロン強奪
- 誇り高き兵士たち(カミーノの戦い)
- 平和を求めて(ボンテリ家の次の回)
- 光と闇(モーティス編2回目)
- 勝利の代償(ピエル死亡回)
- 囚われのパダワン(チューバッカ登場回)
- 海洋惑星の激戦(モン・カラ初回)
- オビ=ワン暗殺
- その手に掴むもの(ボバ&ヴェントレス共闘回)
- ターニング・ポイント(オンダロン編最終回)
- 爆破犯を追え
- 真実の行方
- 逃亡者アソーカ
- ジェダイの過ち
からの選曲となっています。
デス・ウォッチのテーマは聴けません。残念!
販売されているサントラと被っている曲もあります。それ大丈夫なんですか?
特に全編オーケストラ収録のジェダイ聖堂爆破テロ4部作はかなり多くの曲を聴くことがが可能。何なら「ジェダイの過ち」はほぼ全部聴けます。
「Ahsoka’s Decision」「Anakin Talks to Ahsoka」
この2曲でラストシーン+エンドクレジットを聴けてしまう!
公式に無料で聴けてしまいます。
ヤバすぎ。
ちなみにシーズン2から唯一選曲された「ホロクロン強奪」ですが、キャド・ベインのカッコイイシーンかと思いきやなんと冒頭のフェルーシア戦の楽曲。
シーズン2に恨みでもあるのか…?(まあ確かにあんまり面白くないけども)
↑1回目のフェルーシアでは謹慎、2回目では誘拐されたアソーカ・タノ氏。「フォース・アンリーシュド」でシャアク・ティが死んだのもフェルーシア。惑星そのものがトグルータの天敵。
そして物凄いのがディズニープラス版。
最終四部作のサントラの楽曲がそのまま聴けます。
販売されている音源と同じものです。
おそらくモノラル音源化されていたり、音質もハッキリ言って悪いですが、それでも販売中のモノが無料で公開されているんです。
この人、もしかしてバ(自主規制)?
「反乱者たち」は前半シーズン、というかおそらく全てシーズン1の楽曲、「バッド・バッチ」はシーズン1前半のサントラの中から半分くらいの楽曲が無料公開されています。
自分の作品をここまで無料で聴かせてくれる作曲家、なかなか凄いですよね。おそらく作品の印税で食ってはいけるのでしょうが、逆に申し訳なさすら感じています。本人が良いって言ってるんですから良いんですけど。
皆さんもケビン・カイナーのホームページでアニメシリーズの世界観に浸りましょう‼︎
…実はまだコレだけじゃないんですよね。
アニメシリーズの楽曲は全てがケビン・カイナーによって作曲されているわけではありません。
彼の子供たちであるショーン・カイナー、ディーン・カイナーの兄弟も「反乱者たち」より参加。スローンやサビーヌのテーマ曲など、結構重要な曲を書いていたりします。
なんとそれらが聴けます。
「反乱者たち」後半の楽曲がそれなりの数こちらで無料公開されています。音質もそれなり。
そして!
「クローン・ウォーズ」最終回のラストシーン&エンドクレジットも公開されているんです‼︎
サントラ未収録の、壮絶な戦争の末路を、無料で聴けてしまう‼︎
普通にサントラに収録してくれれば良かったのに…
「バッド・バッチ」からも1曲だけ公開されています。
↑親子揃ってどうかしてる
皆さん良きサントラライフをジョン・ウィリアムズの音楽こそ至高だとは思いますが、数多のスピンオフ作品の魅力も音楽によって引き立てられてきたのは紛れもない事実。
皆さんもCD、配信、そして公式サイトで「クローン・ウォーズ」の世界観を堪能してみてはいかがでしょうか?